買って後悔する家の特徴10選|住宅購入者の統計データから分かる注意点

住宅購入の基礎知識

「この家を買って、本当に後悔しないだろうか?」

住宅購入を考えている方なら、一度は考えることではないでしょうか。

住宅は人生の中でも非常に大きな買い物です。

できることなら、購入後に「もっとこうすればよかった」と後悔したくないですよね。

しかし、住宅購入経験者346名を対象にした調査では、

84.4%もの人が、購入した住宅について「少しでも後悔・不満を持ったことがある」と回答しています。

これは、フリエ住まい総研が2021年に実施した調査結果です。

つまり、住宅購入では「完璧な家」を選ぶことよりも、購入前にどんな点を確認し、どこまで納得して購入するかが重要なのかもしれません。

では、実際にどのような点で後悔している人が多いのでしょうか?

同じ調査では、後悔・不満を感じた項目として、

1位「間取り・レイアウト」41.8%
2位「費用面(ローンなど)」22.9%
3位「ベランダ・庭など屋外環境」21.2%

となっています。

この記事では、住宅購入者346名を対象にした調査と、私がこれまで住宅購入をサポートしてきた経験をもとに、購入後に後悔しやすい10のポイントを解説します。

そして最後に、私が住宅購入をサポートする中で大切だと考えている、

「物件を見る前に考えておきたいこと」

についてもお伝えします。

買って後悔する家の特徴10選

後悔しやすいポイント購入前の確認方法
① 間取り・生活動線を十分に考えない家具の配置と、将来の家族構成・生活動線を確認する
② 価格の安さだけで選ぶ周辺相場と比較し、「なぜこの価格なのか」を確認する
③ 希望条件を優先しすぎて予算を超える条件を「必須・できれば叶えたい・なくてもよい」に分ける
④ 駅徒歩の数字だけで判断する実際に駅まで歩き、坂道・信号・歩道・所要時間を確認する
⑤ 周辺環境を十分に確認しないスーパー・病院・学校・公園など、生活に必要な施設と経路を確認する
⑥ 昼間だけ見て決める夕方・夜にも訪れ、明るさ・人通り・交通量・騒音を確認する
⑦ 収納を軽視する持ち物を整理し、「何をどこに収納するか」を具体的に考える
⑧ 中古住宅の購入価格だけで判断する修繕履歴や設備の状態を確認し、諸費用・リフォーム費まで含めて考える
⑨ ハザードマップを確認しない災害リスクに加え、災害の種類に応じた避難場所・経路を確認する
⑩ 物件のメリットだけを見るデメリットや注意点を担当者に聞き、納得して受け入れられるか考える

① 間取り・レイアウトをよく考えずに購入した家

住宅購入後の後悔で最も多かったのが、

「間取り・レイアウト」41.8%でした。

間取りは、現在の家族構成だけでなく、これからの生活まで考えることが大切です。

・子どもが成長する
・子ども部屋が必要になる
・在宅勤務をするようになる
・荷物が増える
・親との同居が必要になる

など、生活は変化します。

また、間取りを見るときは、部屋の広さや数だけでなく、実際に家具を配置した後の生活動線までイメージすることも重要です。

「ソファを置いたら通路が狭くならないか?」

「ダイニングテーブルを置いても、キッチンへの移動はしやすいか?」

「ベッドを置いたら、ドアやクローゼットの開閉に問題はないか?」

「テレビや収納家具を置いたら、部屋が圧迫されないか?」

など、家具を置いた状態で家族がどのように動くのかを考えてみましょう。

図面上では広く感じても、実際に家具を配置すると、

「思ったより狭い」

「通りにくい」

「家具を置く場所がない」

ということもあります。

具体例

現在は夫婦2人なので、

「2LDKで十分」

と思って購入したものの、数年後に子どもが生まれ、

「子ども部屋が欲しい」

「仕事をするスペースも欲しい」

となることもあります。

もちろん、将来を完全に予測することはできません。

だからこそ、「今ちょうどいい家」ではなく、「これからどんな暮らしをしたいのか」

を考えてみることが大切です。

そして、その暮らしを実際に間取りの中に落とし込んでみることもおすすめします。

家具の配置まで考えてみると、その家での生活がより具体的にイメージできます。

POINT

5年後、10年後の家族の暮らしをイメージし、家具を配置した状態で生活動線まで確認してみましょう。


② 価格の安さだけで選んだ家

「予算内だから」

「他の物件より安いから」

という理由だけで物件を決めるのは注意が必要です。

物件価格が安い理由は、単純に「お買い得だから」とは限りません。

・駅から遠い
・土地が狭い
・土地の形に特徴がある
・前面道路に注意点がある
・日当たりに問題がある
・周辺環境に注意点がある
・築年数が古い
・修繕が必要

など、さまざまな理由が価格に反映されている場合があります。

重要なのは、必ず物件価格の相場があることを知ることです。

「安いかどうか」ではなく、
「なぜこの価格なのか?」

を確認することです。

物件を見るときのチェックポイント

気になる物件があったら、

「周辺の同じような条件の物件と比べて、なぜこの価格なのか?」

を担当者に聞いてみましょう。

価格だけでなく、駅距離・土地の形・道路・日当たり・築年数など、価格に影響している要素を一つずつ確認することが大切です。

POINT

「安い=お得」ではなく、「なぜこの価格なのか?」まで確認しましょう。


③ 希望条件を優先しすぎて、予定より価格が高くなった家

「駅徒歩10分以内」

「4LDK」

「駐車場2台」

「土地100㎡以上」

「築浅」

など、希望条件をすべて満たそうとすると、当初考えていた予算では選択肢が少なくなることがあります。

国土交通省の「令和6年度住宅市場動向調査」では、分譲戸建住宅を取得した世帯が住宅選択にあたり妥協したものとして、

「価格・家賃(予定より高くなった)」42.2%が最も多く、

「住宅の広さ」27.0%
「交通の利便性」21.1%
「間取り・部屋数」16.1%

などが続いています。

これは、単純に「高い家を買った」という話ではありません。

自分たちが求める条件と、その条件を満たす物件の価格相場にズレがあることも考えられます。

さらに、「この条件は絶対に譲れない」

と考えすぎることで、結果的に予算を上げざるを得なくなることもあります。

物件を見るときのチェックポイント

条件をすべて「必須」にするのではなく、

「絶対に譲れない条件」

「できれば叶えたい条件」

「なくてもいい条件」

に分けてみましょう。

「駅徒歩10分は譲れないけど、築年数は少し妥協できる」

「4LDKが理想だけど、3LDK+広い収納でもいい」

というように、条件の優先順位を決めることが重要です。

POINT

希望条件を増やす前に、「自分たちが本当に大切にしたい暮らしは何か?」「その条件で、どんな暮らしを実現したいのか?」を考えてみましょう。

たとえば、

「4LDKが欲しい」
→ なぜ?
→ 子ども2人にそれぞれ部屋を作りたい
→ だったら必ず4LDKである必要がある?
→ 3LDK+将来間仕切りできる部屋でも目的は実現できるかもしれない。


④ 駅徒歩だけで判断した家

「駅徒歩10分だから便利」

と思っていても、実際に歩いてみると印象が違うことがあります。

・坂道が多い
・歩道が狭い
・交通量が多い
・信号が多い
・夜道が暗い
・雨の日に歩きにくい

などです。

物件を見るときのチェックポイント

実際にご相談いただいたお客様でも、駅徒歩だけを見て候補に入れたものの、

現地を歩くと坂道が多く、毎日の通勤や子どもの通学を考えて見送ったケースがありました。

物件情報の「徒歩○分」だけではなく、実際に駅から物件まで歩いてみましょう。

できれば、

平日朝の通勤時間帯

夜の帰宅時間帯

など、実際に利用する時間帯に確認できるとより安心です。

POINT

駅距離は数字だけでなく、「毎日この道を歩く」ことを想像して確認しましょう。


⑤ 周辺環境を確認せずに購入した家

家の中が気に入っても、周辺環境が自分たちの生活に合わなければ、後悔につながる可能性があります。

・スーパーが遠い
・病院が近くにない
・子どもの通学路が気になる
・交通量が多い
・公園が少ない
・近くに大きな道路がある

などです。

先ほど紹介した調査でも、物件探しで重要視したほうがよい項目として、

「物件周辺環境の下見」50.9%

が最も多く挙げられています。

物件を見るときのチェックポイント

物件を見るときは、

「この家の周辺で、普段の生活が完結できるか?」

を考えてみましょう。

スーパー、コンビニ、病院、学校、公園などを実際に確認し、

「朝起きてから、仕事・学校に行き、帰宅して買い物をする」

という一日の流れをイメージしてみると分かりやすいです。

POINT

「家」だけではなく、「その家での一日の生活」をイメージしましょう。


⑥ 昼間だけ見て決めた家

内見は昼間に行うことが多いですが、昼間だけでは分からないこともあります。

・夜になると周辺が暗い
・交通量が増える
・近隣施設の音が気になる
・人通りが少なくなる
・街灯が少ない

などです。

物件を見るときのチェックポイント

可能であれば、昼・夕方・夜に周辺の様子を確認してみましょう。

「仕事から帰ってくるのが19時頃」

「子どもが塾から帰るのが21時頃」

など、実際の生活時間に合わせて確認するとより具体的です。

POINT

「昼間に良かった」だけで決めず、実際に暮らす時間帯も確認しましょう。


⑦ 収納を軽視した家

「収納はこれくらいあれば大丈夫」

と思っていても、実際に暮らし始めると足りなくなることがあります。

・ベビーカー
・自転車
・スーツケース
・季節用品
・子どもの荷物
・スポーツ用品
・防災用品

などは、意外と場所を取ります。

物件を見るときのチェックポイント

収納の「大きさ」だけではなく、

「実際に何を入れるのか?」

まで考えてみましょう。

「掃除機はどこに置く?」

「季節の布団は?」

「子どものランドセルは?」

「ベビーカーは玄関に置ける?」

などです。

POINT

収納は「何㎡あるか」ではなく、「何をどこに収納するのか」まで考えましょう。


⑧ 中古住宅の購入価格だけを見て決めた家

中古住宅では、購入価格だけで判断してしまうと、購入後に想定外の費用が発生することがあります。

・水回りの交換
・外壁や屋根の修繕
・給湯器の交換
・クロスや床の張り替え
・設備の故障

などです。

物件を見るときのチェックポイント

中古住宅なら、

「この家を購入した後、どこにお金がかかりそうか?」

という視点で確認しましょう。

築年数・過去の修繕履歴・設備の状態

は重要です。

「購入価格は安いけれど、リフォームすると結局高くなる」

というケースもあります。

POINT

購入価格+諸費用+リフォーム・修繕費まで含めて考えましょう。


⑨ ハザードマップを確認していない家

住宅購入では、建物だけでなく「その場所の災害リスク」も確認する必要があります。

物件を見るときのチェックポイント

内見の前後に、

・洪水
・内水
・土砂災害
・高潮
・津波

などのハザードマップを確認しましょう。

「もし災害が起きたら、どこに避難するのか?」

まで確認しておくと安心です。

物件から避難場所まで実際に歩いてみるのもおすすめです。

POINT

ハザードマップを見るだけでなく、「災害が起きたときの行動」までイメージしましょう。


⑩ 物件のメリットだけを見て決めた家

物件を探していると、

「駅徒歩○分!」

「南向き!」

「築浅!」

「広い!」

など、メリットに目が行きます。

しかし、どんな物件にもメリット・デメリットがあります。

物件を見るときのチェックポイント

内見したときに、ぜひ担当者へ、

「この物件のデメリットは何ですか?」

と聞いてみてください。

「なぜこの価格なのですか?」

「この物件を購入する場合、注意することはありますか?」

と聞いてみるのもおすすめです。

良い物件とは、デメリットがない物件ではありません。

デメリットを理解したうえで、

「それでも、この家で暮らしたい」

と思えるかどうかが大切です。

POINT

メリットを探すだけではなく、デメリットを知ったうえで判断しましょう。


10項目を通して大切にしたいこと

ここまで10個のポイントを紹介しましたが、どの項目にも共通していることがあります。

それは、

「この物件は良い物件か?」だけで判断しないことです。

物件を見るときは、

「自分たちがここで暮らしたら、どんな生活になるだろう?」

という視点で考えてみてください。

「朝、家族はどこを通って出かけるのか?」

「家具を置いたら、生活動線はどうなるのか?」

「子どもが成長したら、この間取りで足りるのか?」

「仕事から帰ってきて、買い物や家事はしやすいのか?」

「休日は、この場所でどんな時間を過ごせるのか?」

など、実際に暮らしている自分たちをイメージすることが大切です。

物件には、それぞれメリット・デメリットがあります。

大切なのは、すべての条件を満たす「完璧な物件」を探すことではありません。

自分たちが大切にしたい暮らしに合っているか。

そして、「このデメリットなら受け入れられる」と納得できるか。

そこまで考えたうえで物件を選ぶことが、購入後の後悔を減らすことにつながります。


買う前に確認したい10項目チェックリスト

最後に、物件を購入する前に一度確認してみてください。

□ 周辺の物件価格相場を確認したか?

□ なぜこの価格なのか説明できるか?

□ 住宅ローン以外に必要なお金を把握しているか?

□ 5年後、10年後の家族構成を考えたか?

□ 希望条件の優先順位を決めているか?

□ 駅まで実際に歩いたか?

□ 昼・夜の周辺環境を確認したか?

□ ハザードマップを確認したか?

□ 中古ならリフォーム・修繕費を考えているか?

□ 物件のデメリットを理解しているか?

10個すべてに「はい」と答えられる必要はありません。

大切なのは、

「知らないまま購入しないこと」

です。


まとめ|後悔しない家選びは「物件を見る前」から始まる

住宅購入後の後悔は、

・間取り
・費用
・立地
・周辺環境
・騒音
・修繕費

など、さまざまなところで起こります。

もちろん、すべての後悔をなくすことはできません。

しかし、購入前にしっかり考えておくことで、減らせる後悔もあります。

実際に不動産の仕事をしていると、購入後に「思っていた暮らしと違った」

と感じ、数年で売却されるケースを目にすることもあります。

だからこそ、私がお客様の住宅購入をお手伝いするときは、物件を探す前の段階を大切にしています。

そのため、私がおすすめしたいのは、

「条件そのものより『なぜその条件が必要なのか』を考えること」

「いきなり物件を探し始めないこと」

です。

まずは、

「この家に住みたい」ではなく、
「この家でどんな暮らしをしたいのか?」

を考えてみてください。

例えば、

「子どもとの時間を大切にしたい」

「通勤時間を短くしたい」

「休日は家族でゆっくり過ごしたい」

「広いリビングで家族が集まれる家にしたい」

「将来も安心して暮らしたい」

などです。

理想の暮らしが見えてくると、

「どんなエリアがいいのか」

「どのくらいの広さが必要なのか」

「駅からの距離はどこまで許容できるのか」

「何を優先して、何を妥協できるのか」

といった希望条件も少しずつ明確になってきます。

そして、その条件を実現するために、

「自分たちにとって適正な住宅購入予算はいくらなのか?」

を考えていきます。

つまり、

理想の暮らし

↓

予算

↓

希望条件

↓

物件探し

という順番です。

物件を先に見てしまうと、気に入った物件を基準に予算や条件を考えてしまうことがあります。

だからこそ、

「物件を探す前に、自分たちの暮らしを考える」

ことが、後悔を減らすための大切な第一歩だと私は考えています。

まだ物件が決まっていなくても相談できます

住宅購入の相談というと、

「欲しい物件が決まってから相談するもの」

と思われるかもしれません。

ですが、むしろ物件を探し始める前の相談も大切です。

例えば、

  • 希望条件の優先順位が決められない
  • 自分たちに合った購入予算が分からない
  • どのエリアを選べばいいか迷っている
  • 新築と中古で迷っている
  • 検討中の物件に見落としがないか確認してほしい
  • そもそも今、家を買うべきなのか相談したい

といった段階でも問題ありません。

無理に物件を勧めるのではなく、まずは「どんな暮らしをしたいのか」を一緒に整理しながら、住宅購入の進め方を考えていきます。


次の記事|住宅購入の予算はいくらが適正?

ここまで読んで、

「理想の暮らしを考えることが大切なのは分かった。でも、実際に自分たちはいくらくらいの家を買えばいいの?」

と思われた方も多いのではないでしょうか。

住宅購入では、

「銀行からいくら借りられるか」

と、

「自分たちが理想の暮らしを続けるために、いくら住宅に使うのか」

は同じではありません。

予算を上げすぎれば、購入後の生活が苦しくなる可能性があります。

一方で、予算を必要以上に下げれば、理想としていた住環境や暮らしを諦めることになるかもしれません。

だからこそ、

「自分たちにとって、どのくらいの住宅予算が適正なのか?」

を考えることが重要です。

次の記事では、

「借りられる金額」ではなく「理想の暮らし」から考える住宅購入予算

について詳しく解説します。

「同じ年収の人がこれくらい借りているから」

「今の家賃と同じくらいだから」

という決め方ではなく、

自分たちの将来設計やライフプランを踏まえて、住宅にどのくらいのお金をかけるのが良いのかを考えていきます。

▶ 次の記事:住宅購入の予算はいくらが適正?|理想の暮らしから考える予算の決め方


参考・出典

フリエ住まい総研「住宅購入で後悔したこと」に関する実態調査
https://flie.jp/magazine/features/research/vol-9/
https://flie.jp/magazine/category/features/research/

国土交通省「令和6年度住宅市場動向調査」
https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000228.html

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